今月のワンポイント

健康管理ポイント 6、7月のケア

梅雨に入りワンコたちにとっては、一年でもっともつらい時期です。
そして梅雨明けと同時に本格的な暑さがやってきます。
ワンコたちの苦痛を少しでもやわらげるために、いろいろな工夫をしてあげましょう。

★食事

カビが生えたり、食物の変質、腐敗が起きたりする時期なので、与えるときは十分気をつけなければなりません。
一度にたくさんの量を作り置きせず、面倒でも一回ずつ作って新鮮なものを与えるようにしましょう。
食べ残したものはそのまま置きっぱなしにしないで、すぐに処分し、食器もその都度洗って清潔に保つように心がけましょうね。

開封したドッグフードは保存容器(タッパやチャックつきのビニール袋)などに移し替えて冷暗所もしくは冷蔵庫で保存します。
とくにナチュラルな素材で製造されたフードほどいたみやすいので、保存管理に気を配る必要があります。
このようにナチュラルフードは保存に手間がかかりますが、開封してからいつまでたっても腐らずカビが生えないようなフードは、ワンコにとって有害な酸化防止剤や保存料などが、多量に入っている可能性が高いので避けるべきです。

気温の上昇にともない、食欲が落ちてしまうワンコもなかにはいます。
このようなときは、消化機能が低下しているので、消化の良いものを涼しい時間帯に与えるようにしましょう。
水はまめにとりかえて、いつでも新鮮なものを飲めるようにしておきましょうね。

 

★運動

梅雨の間は晴れの日が少なく、人もワンコも外に出るのを控え目にしがちです。
しかし小降りの雨だったらできるだけ運動に連れていきましょう。
ぬれても全然平気なワンコもいますが、気にするワンコもいます。
帰ってからのお手入れも楽なので、ワンコ用のレインコートを利用するのも便利ですね。
今は、様々な種類の物が出回っていますので、ワンコに合ったものを選んでみましょう。
また、長毛のワンコは、足周りや腹部の毛が泥で汚れやすいので、なるべくコンクリートやアスファルトの上を歩かせるほうがいいですね。
つねに外へ運動に連れて行ってもらっているワンコ(特に排便や排尿を外でしかしない子)にとっては外へ出られないのはとてもつらいものです。
小雨になった時を見計らって外へ出してあげましょう。
また、運動不足にならないように晴れているときはできるだけ外に出して、ストレスを発散させてあげましょうね♪
運動が終わったら、ぬれた部分をよく拭いてブラッシングをします。

梅雨が終わると日中はかなり暑さが増し、日射病や熱中症にかかってしまうワンコもいます。
犬は人よりも体高が低いので地熱を受けやすく、私たちが考えている以上の暑さを感じているものです。
ですから日が暮れたからといって、もう運動に連れていっても大丈夫ということはありません。
運動は、朝は7時頃まで、夕方は6時以降に行いましょう。
それでも散歩の前には、地面が熱くないかどうかを手で触って確認しましょうね。

 

★お手入れ

梅雨の季節は湿気の影響もあり、湿疹などの皮膚病にかかりやすいものです。
運動の後、身体がぬれていたらしっかりと乾かして皮膚の状態をよく観察しましょう。
垂れ耳の子は耳の中が蒸れやすく外耳炎を起こしやすいようです。
外耳炎は処置が遅くなればなるほど治療するのに時間がかかります。
耳の中のチェックも忘れないでくださいね。

ノミやダニが繁殖する時期なので、予防のためにも普段よりシャンプーの回数を多めにします。
シャンプーをした後はドライヤーでよく乾かしましょう。
外から帰ってきた後はノミとりぐしで毛をすいてあげるといいでしょう。
もしも運悪くノミがついてしまった場合は安心して使うことのできる、ハーブシャンプーやホホバシャンプーで週に一回ぐらいは洗います。
そしてハーブエキスが含まれているカラーを利用してもよいでしょう。
ノミとりぐしでとれたノミはつぶさずに、そのまま台所洗剤の入った容器などにつけて処理します。
また、ノミやダニをつきにくくするために、Bイーストをフードに混ぜて与えるのもお勧めです。

 

★病気の予防

●フィラリア
予防薬の普及にともない、この病気にかかるワンコはかなり少なくなりました。
以前は毎日飲ませるものが主流だったのですが、現在では、月に一回の投薬ですむものを利用することが多いようです。
個体によっては毎日飲ませるもののほうが体質的に合うワンコもいるので、獣医師とよく相談して薬を決めていきましょう。
投薬する日は忘れないようにカレンダーにチェックをしておきましょうね。
外飼いの場合は予防薬だけでなく犬舎のまわりを目の細かい網戸で囲ってあげたり、蚊取線香をたいてあげたりするとなおいいですね。
蚊が嫌う匂いを発するハーブもあるので犬舎の周りに置いてみるのはいかがでしょうか。

●日射病、熱射病
日陰がないようなところに長時間つなぎっぱなしにしていたり、炎天下のもとで車の中に入れっぱなしにしていたりすると、このような病気が起こりやすものです。
突然失神したり、呼吸困難になったりするなど症状は急激にあらわれます。
処置が遅くなると死に至る場合もあるので、獣医師にすぐに連絡をとり診察を受けましょう。
これらの病気は環境を整えることによって未然に防ぐことができます。

 

★環境

雨の多い時期に敷物がぬれたままだと、カビが生えたりノミが繁殖したりしやすいものです。
よく晴れた日を見計らって犬舎内を掃除し日光に十分当てましょう。
つねに乾燥した敷物を用意してあげることも大切ですね。

外飼いの場合は、本格的な暑さを迎えたら、風通しのよい木陰などで休ませて、樹木などがないような場合は、寒冷紗を犬舎の上に張ってあげるだけでもかなり暑さをしのげます。
室内飼いの場合はクーラーを利用することもあると思いますが、できるだけ自然の風や扇風機を利用したほうが身体のためにはよいでしょう。
扇風機は直接ワンコの身体に風があたらないように、弱い風で回りの空気を循環させるようにしましょうね。

 

★旅

休暇をとって、ワンコといっしょに避暑地への旅行を計画してみるのもいいですね。
水が大好きなワンコは川や海、そうでないワンコは高原や山へ連れていってあげます。
最近では、ワンコと泊まれるペンションやホテルも少しずつ増えてきました。
室内まで入れるところから、ケージに入れて別というところまで様々なので、予約する前に細かいところまで確認しましょう。
またオートキャンプをして、自然と触れ合うのも楽しいものです。
どちらの場合も帰る時は便の処理はもちろん、次に利用する人が快適に過ごせるように気配りをしたいものですね。

このような場所への移動は、おもに車を利用する人が多いと思います。
なるべく涼しい時間帯に移動し、休憩を多くとりましょう。
車内にワンコだけを置いていくようなことは絶対にしないようにしましょうね。

 

★花火、雷

夏は近所で花火大会やお祭りが開催されたり、突然暗雲が垂れ込めて落雷がとどろいたりとふだん聞き慣れない物音がする時期です。
音に敏感なワンコは人がキャッチできない音にも反応します。
なかには食べ物がのどを通らずガタガタと震えだしたり、クンクンと鳴き出したりするワンコもいます。
その原因は子犬のころの経験不足が多少なりとも影響してると思われます。
音に慣らすことも大切ですが、事前に分かる場合は音が聞こえにくいようにしたり、ワンコが安心できるハウス等に入れるなどの工夫も大切ですね。
そのようにできない場合は、そばに行って「大丈夫だよ」と声をかけ安心させることがいちばんです。

 

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